慢性膵炎は食事の取り方でその症状が変わってきます。慢性膵炎の症状や、食事のあり方、避けたほうがいい食べ物などを紹介します。
慢性膵炎(すい炎)は玉置浩二さんや宇多田ヒカルさんもこの病気であるとニュースなどで話題になって以前よりは多くの人が認知していると思います。慢性膵炎(すい炎)の患者数はかなり多く、私の周りにも3人ほどすい炎の人がいます。
この3人もやはり食事に気を使っていて症状を悪化させないように食事療法を行っています。この慢性膵炎(すい炎)なのですが、薬物・手術などの治療が行われます。しかし、薬物や手術で一旦は症状が治まってもまた再発してしまう可能性が高いのです。
それは、慢性膵炎(すい炎)は食事の内容によりすい臓に負担がかかるのがこの病気の大きな原因だからです。慢性膵炎(すい炎)、急性膵炎(すい炎)の場合も、食事の内容を見直して食事療法を行うことが症状を改善することに大きく役立ちます。
慢性膵炎(すい炎)になったら、たんぱく質は膵液の分泌をよくする作用があるので減らしたほうがいいでしょう。脂肪は膵臓(すい臓)へ大きな負担を与えます。脂肪を多く摂取すると痛みが再発・悪化してしまうことがあります。また、満腹になるまでたくさん食事を食べてしまうとすい炎の傷みが増しますので注意が必要です。
慢性膵炎(すい炎)を悪化させないためには、なるべく脂肪が少ない物を食べるようにします。また、消化の悪いもの、強い味付け、香辛料、塩分は控えるようにしましょう。お酒もすい臓に負担がかかりますから、飲まないようにしなければいけません。
脂肪分の少ない食事がメインに
慢性膵炎の食事メニューとしては、お粥、麺類(うどん、そうめん)、茶碗蒸し、豆腐料理(油のないもの=湯豆腐など)、魚料理(煮魚、塩焼き)などが適しています。とにかく脂肪分を抑えることが重要です。肉類でも鳥のむね肉などは脂肪が少ないですが、ひき肉などはとても脂肪量が多いので症状がよくなってもひき肉は食べないほうがいいでしょう。
しかし、なかなか食事療法を自宅で行うことは大変です。毎日のメニューもしばらくすると思いつかなくなってしまいますよね。ネットでも色々と食事療法のレシピを公開しているサイト・ブログがあったりしますが、便利なのはやはりレシピ本だと思います。
本であればもちろん専門家が監修していますから、栄養内容も安心です。「膵炎の人の食卓」という本は評判がいいようです。口コミ・レビューでも、調理方法が簡単で調理時間も短く、症状にあわせたレシピもあるので便利だとありましたよ。食事療法をしっかり行いたいならこういったレシピ本は1冊は持っておくといいですね。
慢性膵炎(すい炎)の症状
慢性膵炎は、薬の飲めばすぐに治るような病気ではなく、発症から少しずつ症状が進行を続けるので、その症状も初期と末期では異なってきます。慢性膵炎で多くの人がうったえる症状が腹痛で、急性膵炎の場合は激痛が、慢性膵炎は鈍痛がおこります。
またこの腹痛のときに背中も痛くなるのが特徴で、吐気をもよおしたり嘔吐してしまうこともあります。腹痛は初期段階での症状で、病状が進行してくると抑うつ症状、下痢や下痢のために体重が減少するなどしてきます。
また、このような症状はすい臓がんにも見られます。すい臓がんであっても、前にすい炎になったから、再発したのだと安易に考えずに、絶対に医師の診察を受けるようにしてください。さらに、慢性すい炎を患っていて、すい石もあるならば、すい臓がんは発病する確率が高いといわれています。
すい臓病はいろいろありますが、どれも症状が似通っています。(胆嚢の病気とも似ています。)これは、検査をしてみないことには、自己判断や、医師への相談では判断できません。すい炎になったことがある、またはすい炎の症状のような腹痛があるなら早期に医師の診察を受けましょう。