オリンピック病ともいわれて4年に1度、オリンピックの年に流行をすることが多かったのですが、近年では毎年のように流行するようになってきています。マイコプラズマ肺炎は上気道炎、咽頭炎、気管支炎、肺炎を起こします。
幼児などの小さな子供が感染すると多くの場合は重度にならず風邪程度の症状しか起こさないことも多いです。大人は肺炎になってしまうことが大半ですが、小学校へ上がる頃の年齢になってくると大人と同じく肺炎になってしまうことが多いので注意が必要です。
マイコプラズマ肺炎の潜伏期間(感染してから発症するまで)は1~3週間程度と言われています。飛沫感染するために学校や保育園、幼稚園などでは学級閉鎖が行われることもあります。1人感染してしまうと一緒に過ごす人たちへ、どんどんと感染してしまうために出席停止の措置がとられることが多いです。
社会人の場合は早く仕事に復帰したいと無理をする人もいるようですが、感染が広がってしまうので完治するまでは自宅療養する必要があります。
完治まで早くて1週間、長いと1ヶ月を要することもあり入院が必要なこともあります。感染を拡大させないために医師の指示をしっかりと守ることが大切です。
マイコプラズマ肺炎の主な症状
症状は風邪に似ています。
- 喉の痛み
- 鼻水、鼻づまり
- 発熱(微熱~高熱まで)
- 咳、痰
- 呼吸が苦しい
などがあげられます。また、持病に喘息がある場合は、喘息が悪化したり、喘鳴が起こることもあります。マイコプラズマ肺炎の診断方法は血液検査が行われます。肺炎になっても肺からの異音がないことが多いので胸部X線(レントゲン)でも確認する必要があります。
血液検査は30分程度で判断できるキットを使うことが多いですので、その検査キットのある医院での診察を受ければその日のうちにマイコプラズマ肺炎か否かがわかります。
マイコプラズマ肺炎の治療方法
治療には抗生剤が使用されます。マクロライド系抗生剤、テトラサイクリン系抗生剤、ニューキノロン系抗生剤です。お薬としては、エリスロシン、クラリシッド、クラリス、ジスロマック、リカマイシン、ミオカマイシン、ジョサマイシン、ミノマイシンなどとなります。これに加え、風邪様の症状を和らげるためのお薬も処方されることが多いです。
持病として気管支喘息がある場合は、気管支拡張薬(テオドール、テオロング、アミノフィリン等)はマイコプラズマ肺炎の治療に使用する抗生剤との相互作用があるため、自己判断で飲むことはいけません。病院で持病がある場合は申告するようにしてください。